フグは、フグ目フグ科の海水魚を総称する名で、卵巣や肝臓などにエサに由来するテトロドトキシンという猛毒を持つ事で知られています。
特徴の一つとして、外敵に対し大きく腹を膨らませて威嚇する事でも知られ、通常の状態よりもむしろ膨らんだ姿の方が良く知られています。
河の豚と書く事については、中国では揚子江や黄河など、海よりも河に生息するフグの方が親しまれていた事から「河」が使われ、膨れた姿が豚に似ている事と釣り上げた際に豚の鳴き声に似ている音を発する事から、「豚」が使われるようになったとの事です。
日本近海に40種類以上生息し、そのうち食用とされているのがトラフグ、マフグ、アカメフグなど数種類です。
北海道から東シナ海まで生息していますが、主産地は西日本となっています。
フグの毒は、肝臓(肝)、メスの卵巣(真子)、血液に毒があり、一般的に食べられているトラフグのオスの精巣(白子)には毒がなく高級食材として珍重されています。
ただこの中にも両性のフグがいて、体の中に卵巣と精巣を持っています。この場合のフグの精巣は食べられません。
フグのゼラチン質の部分にはコラーゲンが多く含まれています。
これは淡白質の一種ですがご存知の方も多いように皮膚を若々しく保つ働きがあります。
女性には人気の栄養素ですね!
白子(精巣)は栄養価が高く滋養強壮作用に優れています。また、タウリンが多く含まれています。
雄は左右対称2つの精巣をもつ、これを白子(シラコ)と言います。
焼いたり、揚げたりして食するのですが、とろけるような味わいが極上の一品です。
多々ある河豚の中から雄を見分けることが、ふぐを扱う調理人の一つの技術ですね!
一方、雌が持つ左右対称2つの卵巣を、真子(マコ)と言うのですが、種類によりますがテトロドキシンがあり、食べられません。(トラフグの真子は猛毒が含まれます。)
米ぬかを用い3~5年塩漬けにしで加工(石川県)した卵巣もありますが、一般的には食すことが出来無いと考えた方がいいでしょう。
ふぐ料理は専門店で安心してお召し上がり下さいませ。